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会計の利益の概念とその拡張


損益は、現代の会計制度では「投資のリスクからの解放」で説明される。利益とは、リスクが解放されて事実として確定した投資のプラスの部分のこと。それとは逆に、損失とは、マイナスの部分のこと。
具体例で説明すると、あるメーカが新製品を開発し、自社で販売することとしたとしよう。さて、この際に新製品の開発にかかった金額が1億円、製品の製造原価が1億円、販売費や広告費などに1億円の合計3億円かかったと考えて、この商品がすべて売れれば10億円になる。しかし、実際は商品10個のうち、8個しか売れなかったため、8億円の収益があがった。では、利益は当然、その開発した製品が売れた8億円から、総原価3億円を引いた5億円になる。ここで投資の総額はいくらかというと、3億円だが、これが8億円となったため、5億円分儲かったから、これが投資のリスクが事実として確定され、5億円のプラスがでましたよ、ということ。
ここでよく考えないといけないのは、投資とは費用だけではなく、当然資産も含むということである。資産こそ最大の投資だといってもよい。つまり、資産や費用は、所持しているだけでは、企業の投資の運用形態であるとともに、リスクそのものなので、会計ではこれを借方におく。
一方、負債や純資産、収益といったものは、それぞれ他人資本/自己資本/自己獲得資本のことであり、すべて広義の資本であり、本当の企業が持っている貨幣的評価の総額をいう。これらは、投資(とそれに付随するリスク)の調達源泉でもあるため、貸方に置かれる。純資産または狭義の資本とは、そういう投資のリスクの担保であるともいえる。

さて、これは会計的な考えではあるが、いろんなものにも適用できるものである。つまり、自分の持ち物/考え方などへの投資は、リスクそのものであるが、リスクを確定させる瞬間において、プラスとするかマイナスとするかは、自分自身の言動によって決まる、ということだ。株式投資やデリバティブ取引なども当然だが、商取引だけではなく、すべての取引全般に言えるものだ。
それは、貨幣的評価で計測しようとすると、限界があるにせよ、互酬関係は互いに信のネットワークに基づいていれば、必ずうまくいくということである。
ここでは、この互酬関係、贈与をお互いに行いあう必要、つまりお返しを少しでも行うことが大事なのだ。無償の愛というのはたしかにあるが、それを見たら少しでも見返りを渡したくなるのが人間の性だ。だからこそ、今でも神社や寺で賽銭や寄付を行う人がいるのだ。

この互酬性については、また今度論じる時があれば論じたいと思う。
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Satoshi Takahashi

Author:Satoshi Takahashi
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いろんなことを考察し、可能性を明らかにするブログです。
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大航海時代オンラインでは、『アンチ・クリマクス』『あれかこれか』『レギーネ・オルセン』『S・ヴェイユ』『ヨハネス・クリマクス』『S・キルケゴール』『沈黙のヨハネス』として活動してました。