妄想であってほしい現実味のある証拠のねつ造法ー冤罪人の誕生2 その対策
- 2016/04/26
- 19:50
物的証拠のねつ造の可能性は、前に書いた。
それはアナログ的な、いわば病院での後処理などの問題とかかわる可能性があることを触れた。
つまり、以前までは本物を不正入手して、権力側がねつ造する可能性が、
血液の処理の問題である。
たいして、細胞の培養によって血液などを一から作り出す、
とはいっても元のコピーであるのが、前回同じテーマで論じたときの、ねつ造の可能性だ。
これは、現実味がある程度あるが、本当に実現可能かはわからない。
ただ、ほんとにあり得るとしか言えない。権力の乱用を防ぐには、おそらく何らかの
上位権力が必要になることを示唆したのみである。
さて、今回はコンピュータ技術を使った、ねつ造の可能性である。
こちらのほうが、より物証としては作りやすいのではないかと思う。
現状では、ボーカロイドなどその人が出す発音とほぼ同じ声を作りだすことが
できるのは周知のとおり。
もちろん、そこにはコンピュータを用いた声紋解析技術の発達がある。
盗聴であろうと、ネット上に流出しているその人の音声データであろうと、
そういったものを流用して、解析し、自由にその人の声で発音させる
ソフトなどがあってもおかしくない。身に覚えのない声が物証として
もっていかれるのは怖い。
もちろん、実際には感情の起伏などがあり、完全に同じ声は無理であろう。
また、データが整いすぎていて(モデルとの整合性が高すぎる)、逆に不自然な部分なども出る可能性が高い。
それでも、たんたんと話す様子を声紋解析の専門家にみせても、短い会話ならすぐに
見破るのは不可能になるのではないだろうか。
僕は何もすぐにこれが行われていると断定しているわけではない。しかし、
実現可能性を払拭することは全くできない。そのとき、監視できるのは人間に可能だろうか。
ぼくのAI社会契約説は、この点からAIに一任することを考えたひとつのケースモデルである。
もちろん、AIには欠点があり、それは人間が補わないといけない。
逆に、人間や他の機械などにも欠点があり、それはAIなどが補う形になる。
不信の世の中では絶対に不可能な問題だろう。そのため、少し隠し通して許されることを
許さない仕組みを作りつつ、信じるといったこと、不信を信頼に少しずつ変えていくことで、
良い社会を到来させる展望が、一番現実的にあり得ると思うから、私はそういうのである。
さいごに、僕は自分の大学の校歌を現代語訳に自分なりで置き換えたものを掲載する。
もちろん、歌ってるのは自分自身である。こういったことはほんとうに許されない行為なのか。
希望を見るのに必要な行為ではないのか。そういったことも問いつつ、この論考の締めとしたい。
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